生産体制の強み
ジャスト・イン・5のかんばん生産方式でのものづくり
過剰在庫の撲滅、在庫半減を目的として、NPO法人 ATAC MATE奈良の指導の下、ジャスト・イン・5のかんばん生産方式を平成18年度から取り入れました。
かんばん方式は、会社の幹部から与えられるものではなく、試行錯誤を繰り返しながら全従業員が知恵を出し合って開発し、持続可能なシステムとして会社に定着させることを目的としています。
従来からの生産方式は上流からの一方的な押し込み生産方式。それを下流(顧客)からの要求に基づく引き取り生産方式に変更しました。
従来から永く親しんできた「指示や命令」、「物の動き」等、工程の上流から下流へ流れる方式と異なり、生産の要求は工場内で最も下流の出荷職場がスタートとなります。
夕方5時に引き取りに来ていただく宅配業者をお客様とみなして、ジャスト・イン・5は始まりました。
かんばん生産システムの「生産内容」、「生産数量」の指示や命令(依頼)は「かんばん」を介して、後工程から上流工程へ動くため、全従業員の発想転換と管理モラルの向上が必要となります。
また営業活動から得られた意見やニーズ、直営店のお客様の声は営業会議、流通戦略会議(トム・プロジェクト会議)を通して新しい商品開発のシーズとなっています。
私たちの心構え
- 私たちのお客様は、後工程のグループである。後工程から来た情報は、「お客様の声」である。
- 後工程のお客様から来た「かんばん」は、「お客様から来た注文書」である。
- 後工程のお客様から来た「かんばん」の要求に従って製品を作り、急いで後工程のお客様に届ける。
- 一日に一回、後工程のお客様と話し合おう。
「何か足らない製品はないか?」「品質で気になる事はないか?」
私たちは、お客様の情報を自分の職場に生かそう。
蚊帳の粗目織物を一貫生産できる製造ライン
自社工場で月産約50万mを染織加工しています。
この加工量をベースにいろんな試作や開発商品が可能となります。また糸の素材を変えるだけで織物の表情も変わります。思いついたひらめきやお客様のお声を基に試織しつつ、タイムリーな染色加工が出来ます。
織りと染めが同一場所、最終の仕上げ加工や縫製加工までもが短期間で自社生産できる、そんな強みが弊社にはあります。
通常ロットが必要となる織物でも弊社なら経糸を小割して、染色ロットや色数も小ロット生産が可能です。更に生地の風合い調整も自由自在です。染織仕上げ縫製加工の一貫生産体制は丸山繊維産業㈱の最大の強みとなっています。